過保護な騎士団長の絶対愛
 うぅ、こうしてみると個性強い面子だよね――。


 三人の姉妹は異母姉妹で、それぞれ母親が違う。父親は同じだと言うのに、似ているところはひとつもない。シンシアとスカーラの母は元々庶民で、王宮の暮らしに馴染めずに今は王都で暮らしている。ララの母はララが生まれたと同時に若くして亡くなった。だからララは母の顔を見たことがない。


「あぁ、揃っているな」


 しばらくするとモリスが入ってきた。白髪の混じった黒髪はもみあげを通って髭につながっていた。年は五十になるが、中老を思わせぬほど胸板も厚く大柄な体格をしている。シャツから覗いた胸毛が雄々しく見えるのも風格のせいだろう。


 使用人たちが銀食器に載せられた白身魚やサラダ、スープなどを運びこんできて、あっという間にテーブルの上が賑やかになった。コルビス王国の紋章が彩色されたタペストリーを背後に、モリスが上座に着くと、それぞれが食事を始めた。


今夜のスープはマッシュルームのスープだった。それを見た途端、先ほどまでの憂鬱な気分が吹っ飛んでしまった。パンにスープを染み込ませ、マッシュルームの旨みを含んだ風味が口いっぱいに広がって幸せをかみ締めていると……。
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