過保護な騎士団長の絶対愛
「そういうシンシア姉様だって二十三にもなって、まだど・く・し・んじゃない」


「あら~、結婚なんて私にはまだまだ必要なくてよ、今夜もサルダ王国のダンスパーティーにお呼ばれしてたのに、父上が食事の席を設けると言うから渋々キャンセルしましたけど……でも、来週も夜会があるし、忙しくなりそうね」


 シンシアはとにかくパーティー好きな他称遊び人で、ララとはまったく真逆の人間だ。話が合うことはまずない。


「シンシア姉様は一生独身のお告げが出ています」


 シンシアの横で異様なオーラを放ちながら、水晶玉に手をかざしてスカーラが言った。


「な、なんですって!? 一生、一生独身……それは、それで困るわね……」


 真に受けるシンシアにスカーラはうっすらと笑みを浮かべた。


「スカーラ、食事中だぞ、そのガラス玉を下げなさい」


「ガ、ガガガラス玉!?」


 モリスがついうっかり口を滑らせると、スカーラの顔色が一変した。唇を噛みしめてわなわなと拳を握っている。


 あーあ、父上、スカーラ姉様の地雷踏んじゃった――。


「失敬ですわ! いくら父上でも今の失言は許せません!」


「わ、悪かった……」


 たじろぎながらモリスがそう言うも、スカーラは気を取り乱し、テーブルに突っ伏して、ワーワー泣き出してしまった。


 ほんと、個性強すぎ――。
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