過保護な騎士団長の絶対愛
 どうしよう、どうしよう、どうしよう――。


 とにかく、今夜の晩餐会は最悪だった。食事は美味しかったが、今年中に結婚なんて到底無理だ。


 だったら、お見合いして適当に決める? いやいや、そんなのできない――。


 好きな人でもない人とまだ未経験のキスなんかしたくない――。


 ララは自室で落ち着きなく部屋の中を行ったり来たりしていた。


 ララの部屋は煉瓦造りの壁で、キングサイズのベッドにあまり使わない机には温かな光をともしたランプ。窓からは月光が差し込んで、素敵な夜を過ごす予定が父、モリスのせいでそれどころではなくなってしまった。


「はぁ……」


 考えてても仕方ないな――。


 ふと、窓から射しむ月明かりを見上げると、今夜は満月だった。煌々と輝く月を見ていると穏やかな気持ちになる。


 そうだ――!


 ララは考え事や悩み事があると、吹っ切るために身体を動かしたくなる。剣を手に取ると、ララは部屋を出て裏庭へ向かった。
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