過保護な騎士団長の絶対愛
 ユリウスの脇をすり抜けて背後に回ったララが渾身の力をこめ、大きく振りかぶった剣を振り下ろした。

「甘い!」

 出し抜いたと思いきや、ユリウスの方がやはり一枚上手だった。ララの剣を退けるようにユリウスが瞬時に身を引くと、間髪いれずにユリウスの剣がララに振り下ろされた。

「わっ!」

 ララもまた反射的に仰け反る。ユリウスの鋭い剣先が寸でのところでララの鼻先を掠めると、そのまま後ろへ倒れこんでしまった。

「痛ったた……」

 しかし、倒れこんだにしては背中への衝撃が少ない。頭も打ったと思ったが何か柔らかいもので緩衝されているような感覚だった。

「大丈夫ですか?」

「……へ?」


 見ると、ユリウスが近距離のところでララを見下ろしていた。アイスブルーの瞳と視線が合うと、ララは驚いて大きく目を見開いて何度も瞬きをする。気がつくとララの身体を地面に打ち付けないようにと、ユリウスが頭を抱えるようにして覆いかぶさっていた。
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