過保護な騎士団長の絶対愛
「それで、視察というのは建前で、本来の目的はなんだったんですか?」
そんな様子を見てユリウスが鋭く尋ねる。
「あはは、やっぱりわかっちゃった? 実は舞踏会で使う髪飾りが欲しくて」
「髪飾り? 侍女が用意してるはずですが?」
確かに先日、いくつか舞踏会用の髪飾りを侍女たちが持ってきた。けれど、どれもララの趣味に合わないものばかりだった。
「うん、そうなんだけどね……やっぱりそれくらい自分で選びたいわ」
「では、店を見て回りましょう」
またそんなわがままを言って。と咎められると思っていたが、ララの言葉にユリウスは優しく笑った。
「そうね!」
ユリウスだけは自分の味方だ。自由の利かない城での生活をユリウスは理解してくれている。そんなふうに思うと心強かった。
「ユリウス、見て! 大道芸じゃない?」
噴水の前で、ピエロに扮した大道芸人がカラフルなボールを器用に転がしている。その周りを子供たちが釘付けになって集まっていた。まるでそんな子供たちと同じ目をしているララにユリウスは人知れず口元を綻ばせた。
そんな様子を見てユリウスが鋭く尋ねる。
「あはは、やっぱりわかっちゃった? 実は舞踏会で使う髪飾りが欲しくて」
「髪飾り? 侍女が用意してるはずですが?」
確かに先日、いくつか舞踏会用の髪飾りを侍女たちが持ってきた。けれど、どれもララの趣味に合わないものばかりだった。
「うん、そうなんだけどね……やっぱりそれくらい自分で選びたいわ」
「では、店を見て回りましょう」
またそんなわがままを言って。と咎められると思っていたが、ララの言葉にユリウスは優しく笑った。
「そうね!」
ユリウスだけは自分の味方だ。自由の利かない城での生活をユリウスは理解してくれている。そんなふうに思うと心強かった。
「ユリウス、見て! 大道芸じゃない?」
噴水の前で、ピエロに扮した大道芸人がカラフルなボールを器用に転がしている。その周りを子供たちが釘付けになって集まっていた。まるでそんな子供たちと同じ目をしているララにユリウスは人知れず口元を綻ばせた。