過保護な騎士団長の絶対愛
空気を鋭く斬る音と、男の「ひっ!」っと息を呑む声が聞こえた気がしてララは恐る恐る男に向き直った。
「ひっ……あ」
すると目の前に、今までなかったきらりと光る長い剣が、ララと男を遮るように立ちはだかっている。男の舌先は剣の刃ぎりぎりのところで凍ったように動かなくなっていた。
「その舌を切り刻まれたくなかったらすぐさま立ち退け」
凛としたその声に、男の顔が見る見る恐怖へと変わっていく。触れただけでも血しぶきが上がりそうな鋭利な剣を前に、男はたじろいだ。
「ユリウス!」
束ねた白銀の髪が揺れ、ユリウスがララを全身で庇うようにして男たちと対峙する。
「失せろ」
「な、なんだお前――」
一切の温度を感じない目、そして怒りを孕んだ低い声に男が怯む。
「なんかヤバイぜこいつ、逃げようぜ」
「くそっ!」
地面に唾を吐くと、口惜しそうに男たちは霧散していった。気がつくと先ほどの酔っ払いの老人も忽然と姿を消していた。
「ひっ……あ」
すると目の前に、今までなかったきらりと光る長い剣が、ララと男を遮るように立ちはだかっている。男の舌先は剣の刃ぎりぎりのところで凍ったように動かなくなっていた。
「その舌を切り刻まれたくなかったらすぐさま立ち退け」
凛としたその声に、男の顔が見る見る恐怖へと変わっていく。触れただけでも血しぶきが上がりそうな鋭利な剣を前に、男はたじろいだ。
「ユリウス!」
束ねた白銀の髪が揺れ、ユリウスがララを全身で庇うようにして男たちと対峙する。
「失せろ」
「な、なんだお前――」
一切の温度を感じない目、そして怒りを孕んだ低い声に男が怯む。
「なんかヤバイぜこいつ、逃げようぜ」
「くそっ!」
地面に唾を吐くと、口惜しそうに男たちは霧散していった。気がつくと先ほどの酔っ払いの老人も忽然と姿を消していた。