甘きゅん恋愛のすすめ



「大丈夫。ふわ子には愛される価値がある」



自分の言葉を訂正しようと口を開いて、やめた。



「え……?」



「自分を大切にして。ふわ子を想ってる人だって、いるから」



優しく微笑む佐々木くんの綺麗な指が、あたしの髪をかすめた。



「ゆっくりでいいから、俺のことを知ってほしい」



「佐々木くん……」




「少しでも、ふわ子の心を温める存在になりたいんだよ」



夕焼けが、あたし達を包んでいて。



あたしは、何も言えずに頷く。



夕日に輝く佐々木くんを、とても綺麗だと思った。



きっとこの日のことを、あたしは一生忘れないと思う。
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