甘きゅん恋愛のすすめ

洸太side


ーーーうちの風紀委員会室には、いつからか猫が住み着いている。



にゃあ、と声が聞こえると、グレーの猫が、机の上に置かれた俺の手に顔を擦り付けていた。



「どうした、お腹すいたか?」



この猫の存在に気づいたのは、俺が風紀委員長に任命されて、初めてこの教室に来て数日後。



机の引き出しから、瓶に入ったキャットフードを取り出す。



数粒手に取ると、猫は嬉しそうにそれを食べた。



ーーー可愛いなあ。



ふわふわしていて、触りたくなるところが。

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