甘きゅん恋愛のすすめ



謙がいきなり差し出した手に、猫のふわ子はびっくりしてどこかに行ってしまった。



「……いきなり触ろうとするから、逃げたじゃんか」



はぁ、とため息をつく。



せっかく来てくれたのに……。



「僕は仲良くなるのに手段は選ばないからねー」



あーあ、とさほど残念がる様子もなく、謙は椅子に腰掛けた。




「ーーーあの子の、どこがいいの?」



「あ?」



「ふんわりしてるとこ?見た目かな?」



「……何言ってんの?」

< 84 / 272 >

この作品をシェア

pagetop