甘きゅん恋愛のすすめ
謙がいきなり差し出した手に、猫のふわ子はびっくりしてどこかに行ってしまった。
「……いきなり触ろうとするから、逃げたじゃんか」
はぁ、とため息をつく。
せっかく来てくれたのに……。
「僕は仲良くなるのに手段は選ばないからねー」
あーあ、とさほど残念がる様子もなく、謙は椅子に腰掛けた。
「ーーーあの子の、どこがいいの?」
「あ?」
「ふんわりしてるとこ?見た目かな?」
「……何言ってんの?」