甘きゅん恋愛のすすめ
その場にいた皆が俺のほうを見る。
「なんだよ、お前ー」
「引っ込んでろよ」
ああ、うるさいな。こいつら。
「少なくとも、お前達よりはそいつのほうが根性ねじ曲がってないんじゃない」
それだけ言って、それからそこにいた悪ガキ達の言葉を俺はガン無視した。
こういうやつらには、何を言っても意味がない。
小学生ながらに俺はそれを学んでいた。
だから謙を助けたのも。
「……別に助けてくれなくてもよかったのに」
特に意味はなかったんだ。