いじめっ子には愛の鉄槌を





そうそう、侮ってはいけない、淳太君はそういう奴なんだ。




必死に言い聞かせるあたしの腕を、ぎゅっと掴む淳太君。

とっさの出来事でビクッと身体を震わせて顔を上げる。

すると、淳太君の少しキツそうな瞳と視線がぶつかり、さらに顔に血が回った。




淳太君が触れる二の腕が焼けるように熱い。

ドキドキして、心臓が止まりそうだ。





「顔、真っ赤だぞ?」




その言葉に、さらにどっと血が回る。

だめだだめだ、相手は淳太君だっていうのに!

あたしの大敵、淳太君だっていうのに!!


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