いじめっ子には愛の鉄槌を
「桃華ちゃん、いままでありがとう」
「あたしこそ……ありがとうございます。
そして、ごめんなさい」
溢れそうになる涙を、必死に我慢した。
あたしはこんなにも素敵な晴哉さんを傷つけたんだ。
晴哉さんの優しさが、胸をズキズキ攻撃する。
それと同時に、あたしには淳太君しかいないと悟ってしまう。
柊君に、長い片思いをしてきた。
やっと新たな相手が見つかったのに、今回も長い片思いで終わってしまうのだろうか。
とぼとぼと家に帰るあたしは、絶望と不安に打ちひしがれていた。