いじめっ子には愛の鉄槌を






あたしは淳太君の腕の中で、首を横に振る。

いじめられたとかもう、どうでも良かった。

淳太君がまっすぐに紡いでくれるその言葉が、ただただ嬉しかった。





「それでも淳太君は、本当にあたしがピンチになると助けてくれた」




顔を上げて伝えると、淳太君は泣きそうな顔をする。

いじめっ子ガキ大将の淳太君がこんなに弱々しい顔をするなんて。

その顔は容赦なくあたしの胸を抉る。





「桃華……すげぇ好きだ。

やっと俺のものになって嬉しい」



「うん……」





あたしだってすごく好き。

そして、甘くて優しくて切ない淳太君の本音に心も身体も震えが止まらない。




愛ってこんなにも温かくて心地よいものなんだ。

すっぽり淳太君にくるまって、その体温に寄って、もっとずっとこうしていたいと思う。



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