いじめっ子には愛の鉄槌を
いつの間にか両手に結構な量の紙袋を持っていた。
そんなあたしを見て、渡部さんは満足そうに笑う。
お金は結構使ってしまったが、先行投資だ。
これできっと、のび華から卒業出来る!
「渡部さん、ありがとう」
そんなあたしに
「梨乃でいいよ」
彼女は言う。
そんな梨乃はまだまだあたしを連れ回してくれるらしく、
「次は化粧品だね」
そう言って、生まれて初めての化粧品カウンターに連行された。