いじめっ子には愛の鉄槌を
重い気分でキッチンに向かい、料理を作る。
冷蔵庫にあった食材で作る、テキトーなメニューのはずだった。
だけど、お父さんと一緒に料理をしてきたあたしは、料理を作るのが実は大好きで。
ひとたび食材を見たら、楽しくて料理に夢中になってしまった。
淳太君に食べさせるものなんて、お茶漬けだけで充分なのに。
包丁で次々と食材を切っていくあたしを見て、
「お前、マジで料理出来るんだな。
……てか何だ、この職人みたいな飾り切りは」
淳太君は本気で驚いていた。