いじめっ子には愛の鉄槌を
「まぁいい。
俺とお前が同居してるっつーことは、絶対会社の奴には言うなよ」
言うはずもないし、あたしだって知られたくもない!
淳太君と同居している事実は、彼氏を作る妨害になるだけだから!
あたしはそっぽを向き続けていた。
そんなあたしに背を向けて、
「じゃあな」
手をひらひらさせて淳太君は出て行った。
最後の最後まであたしを苛つかせる人だ。
大きなため息をついてあたしも家を出る。
家でも職場でも淳太君に会うなんて最悪だ。