長男・長女の恋模様―真面目×真面目=?!?
そうしてゆっくり食べつつも、私の視線の先は私の片想いの相手を探す。

すぐに見つかる私の片想いの相手。
親友の麻里花のお兄さん。

御曹司と幼馴染だし、妹の結婚式の二次会なので来ている麻里花の兄の悠斗さん。

すらっとした長身にメタリックフレームの眼鏡の似合う爽やかな顔の美形男性。
麻里花と兄妹なので髪色や瞳の色は同じだけど、悠斗さんは癖のないストレートだ。
そして年齢に見合う落ち着きを備えたカッコイイ大人の男性。
出会った頃からそうだった。
麻里花と9つ歳が違うお兄さんの悠斗さんは、私と麻里花が高校で出会った時には既に社会人として働く大人の男性だった。

可愛い麻里花は昔に誘拐未遂にあった事もあり、高校時代も家族や今の旦那さんが送り迎えをしていた。

そんなお迎えの時に私は悠斗さんと初めて出逢って一目惚れ。

それ以来9年近く、密かに静かな片想いをしていた。


あまりにも大人過ぎてどうしたら良いか分からぬまま、想いは募るものの時間だけが過ぎていきズルズルと片想いしてきた。
そんな時間の経過のなか麻里花もとうとう結婚した。

私もそろそろこの、長い片思いにケリをつける時が来たのかもしれない。

悠斗さんを見つめつつそう思っていた。
< 4 / 75 >

この作品をシェア

pagetop