ミラートリック~キミの優しすぎる愛に溺れる~
自分は、イチなのに・・・

自分なのに自分じゃない、赤の他人として生かされてる。

姉は、母親じゃないのに・・・

そんな葛藤と、ずっと戦って居たらしい。

そして、初めて好きな人ができた。

好きな人ができて、幸せなはずなのに・・・

姉は、彼と居ると苦しなった。

彼は、誰を愛しているのだろう?

彼を通じて出会った人たちは、姉を誰だと思っているのだろう?

同じ時間を共有するたび、姉は得体の知れない孤独と恐怖に襲われた。

そして息をするのさえ億劫で、消えていなくなりたいと思うようになっていた。

でも妹の存在が、姉のこと繋ぎ止めていた。

そんな葛藤の日々に、姉の心が悲鳴を上げた。

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