ミラートリック~キミの優しすぎる愛に溺れる~
でも洗い流すどころか、むしろ会いたくなかった人間と引き合わせられた。


「・・・あなた」


あたしの目の前に立ち、心底驚いたように瞳を丸くした。


「どうして、あなたがここに居るのよ!!」


何処で何をしようが、あたしの勝手だ。

それなのに、なぜ教えなければならない?

しかも、アンタみたいな人間に・・・

冷めた瞳で、あたしは相手のことを睨み付ける。


「相変わらず、ムカつく子ね」


アンタが、あたしのことを嫌いなのは知ってる。

でも、あたしが何をしたと言うのだ。


「一生会いたくなかったっていうのに。あたしの目の前に現れないでよ!!」


ヒステリックのように、相手に怒鳴り付けられる。

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