ミラートリック~キミの優しすぎる愛に溺れる~
朝の4時50分?

そんな時間に、制服を着た学生が歩いているだろうか?

普通、・・・居ないよね。

こんなの、初めてだ。

・・・どうしよう。

心配、してるよね?2人とも。

何と、言い訳をすればいいのだろう。

必死に頭を働かせるが、良い策が見つからない。

早く帰らなければイケないのに、こんな状態では帰れない。

ポツポツッと、上から何か降って来る。

ゆっくりと空を仰げば、雨たちが降り注ぐ。

・・・最悪。

傘なんて、持ってない。

でも、いいや。

雨に濡れるのも、悪くない。

あたしは道に佇み、降り注ぐ雨に身を委ねる。

この雨がすべてを洗い流してくれたら、どんなに良いだろう。

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