ミラートリック~キミの優しすぎる愛に溺れる~
ハルの努力を、あたしは踏み躙ることになる。

そう、わかっていて・・・

このまま、あたしはハルと一緒に居て良いのだろうか?


「レイちゃんに傷つけられるなら、俺は大丈夫。大丈夫だよ」


大丈夫。と言う、ハルの顔が切なそうに歪んだのは、気のせいだろうか?


「ねぇ、レイちゃん?」

「何?」

「ハルって、呼んで?」


あたしの顔に触れる、ハルの手が少しだけ震えた気がした。

その時、ハルがとても脆く感じてしまった。

本当のハルはとても繊細で脆い人なのかもしれない。

もしそんな人だったとして、そんなハルの傍に居て本当にいいのだろうか?


「レイちゃん、お願い」


初めてハルにされたお願いが、こんなことなんて・・・

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