好きになった人は吸血鬼でした。ーさくらの血契1ー【完】


「戸締りしっかりしろよ?」


「うん」


「また困ったことあったら、いつでも彼氏役やってやるから」


「あはは。そんなことそう起きないよ」


「そうか?」


「そうだよ。ほんとにありがとう。黎も戻り、気を付けてね」


「ああ。………」
 

ふと黙ったかと思うと、黎の指が真紅の肩にかかった髪をはらった。

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