クールな公爵様のゆゆしき恋情 外伝 ~騎士団長の純愛婚~
リュシオンのこととなると、是非聞いておきたくなる。
「俺とリュシオンは年が近いんです。だから剣の訓練は一緒に初めました。あいつは一応べルツ家の家臣のカイザー家跡取りだったから」
「それで?」
「習い初めて一ヶ月も経たない内に、あいつは凄く強くなって、周りから天才と言われ始めました。俺だって必死に訓練したけど、全く適わなかった」
ヘルマンは悔しそうに言うけれど、私はつい表情が緩んでしまう。
リュシオンは、子供の頃から剣が得意だったんだ。
一生懸命訓練している小さな姿、私も見てみたかった。
「それで、父上たちがリュシオンばかり褒めるから、気分が悪くなって辞めたんですよ」
「……それはあなた自身の問題でしょう? リュシオンのせいじゃないわ」
半ば予想していたけれど、お粗末な理由に私はがっかりと肩を落とした。
ヘルマンらしい気はするけれど。
私に否定されたのが悔しかったのか、ヘルマンはムッとしたように眉間にシワを寄せる。
「俺はリュシオンにとって主家の人間ですよ? 普通、少しは遠慮しないですか? それなのにあいつは俺の立場なんて全然気にしないで得意気に強さを見せ付けて!」
「リュシオンがそんなことするかしら?」
いつも控えめで、自分のことより相手の立場を気にかける人なのに。
「グレーテ様は知らないんですよ。あいつは今は大人しそうにしているけれど、子供の頃は強気で自信満々って感じで……だからカサンドラは治らない怪我をしてしまったんだ」
ヘルマンとしては話の流れで何気なく口にした一言だったのだろうけれど、私は一気に緊張を感じて息を飲んだ。
リュシオンとカサンドラの間に起きた、過去の出来事をヘルマンは知っているのだ。
「俺とリュシオンは年が近いんです。だから剣の訓練は一緒に初めました。あいつは一応べルツ家の家臣のカイザー家跡取りだったから」
「それで?」
「習い初めて一ヶ月も経たない内に、あいつは凄く強くなって、周りから天才と言われ始めました。俺だって必死に訓練したけど、全く適わなかった」
ヘルマンは悔しそうに言うけれど、私はつい表情が緩んでしまう。
リュシオンは、子供の頃から剣が得意だったんだ。
一生懸命訓練している小さな姿、私も見てみたかった。
「それで、父上たちがリュシオンばかり褒めるから、気分が悪くなって辞めたんですよ」
「……それはあなた自身の問題でしょう? リュシオンのせいじゃないわ」
半ば予想していたけれど、お粗末な理由に私はがっかりと肩を落とした。
ヘルマンらしい気はするけれど。
私に否定されたのが悔しかったのか、ヘルマンはムッとしたように眉間にシワを寄せる。
「俺はリュシオンにとって主家の人間ですよ? 普通、少しは遠慮しないですか? それなのにあいつは俺の立場なんて全然気にしないで得意気に強さを見せ付けて!」
「リュシオンがそんなことするかしら?」
いつも控えめで、自分のことより相手の立場を気にかける人なのに。
「グレーテ様は知らないんですよ。あいつは今は大人しそうにしているけれど、子供の頃は強気で自信満々って感じで……だからカサンドラは治らない怪我をしてしまったんだ」
ヘルマンとしては話の流れで何気なく口にした一言だったのだろうけれど、私は一気に緊張を感じて息を飲んだ。
リュシオンとカサンドラの間に起きた、過去の出来事をヘルマンは知っているのだ。