クールな公爵様のゆゆしき恋情 外伝 ~騎士団長の純愛婚~
「だけど途中で、なぜか侍女とはぐれてしまったんですよ。それにいつもはガラの悪い奴なんて町にはいないのに、その日は見た事もないような奴らが多くて変だったんです。だから帰った方がいいかと思ったけど、リュシオン達が大丈夫だって言うから」
「リュシオン達が?」
私は無意識に眉をひそめた。この場合はヘルマンの発言の方が正しいと感じたからだ。
「そうです。もし絡まれたら逆にやっつけてやればいいって皆が言うから。俺以外の皆はその頃はかなりの剣の腕になっていて、練習用の剣を持ち歩いていたんです。だから大丈夫だって。でも駄目だった。ちょっと油断した時にカサンドラを捕まえられて俺とリュシオンは人気のない家に閉じ込められたんです」
「誘拐されたと言うこと? 目的は? 他の子供たちはどうしたの?」
矢継ぎ早に質問をすると、ヘルマンは慌ててしまったのか早口で応えた。
「後から聞いたんですけど、ただの金目当てです。俺達がベルツ家の人間だと知っていたんでしょう。カサンドラは目立っていたし。それでリュシオン以外の連れはカサンドラが捕まったとき逃げました。あいつらはまだ騎士の心得が無かったから」
「そう……まだ子供だから仕方がないかもしれないわ。でもリュシオンは残ったのね?」
「はい。カサンドラを助けてやるって自信満々に言ってました」
「……でも助けられなかったのね? それどころかカサンドラ様を危険な目に合わせて怪我までさせてしまった。」
アトレゼでリュシオンが言っていた言葉を思い出した。
『ひとりでも守りきるとは言えない』
『自分の力を過信しないようにしています』
あれは、今へルマンが語った時の失敗を悔やんで、二度と同じ失敗なしないと誓った言葉だったのだ。
きっと、リュシオンはその時の悲劇をずっと忘れずに悔やみ、苦しんで来たんだ。
「リュシオン達が?」
私は無意識に眉をひそめた。この場合はヘルマンの発言の方が正しいと感じたからだ。
「そうです。もし絡まれたら逆にやっつけてやればいいって皆が言うから。俺以外の皆はその頃はかなりの剣の腕になっていて、練習用の剣を持ち歩いていたんです。だから大丈夫だって。でも駄目だった。ちょっと油断した時にカサンドラを捕まえられて俺とリュシオンは人気のない家に閉じ込められたんです」
「誘拐されたと言うこと? 目的は? 他の子供たちはどうしたの?」
矢継ぎ早に質問をすると、ヘルマンは慌ててしまったのか早口で応えた。
「後から聞いたんですけど、ただの金目当てです。俺達がベルツ家の人間だと知っていたんでしょう。カサンドラは目立っていたし。それでリュシオン以外の連れはカサンドラが捕まったとき逃げました。あいつらはまだ騎士の心得が無かったから」
「そう……まだ子供だから仕方がないかもしれないわ。でもリュシオンは残ったのね?」
「はい。カサンドラを助けてやるって自信満々に言ってました」
「……でも助けられなかったのね? それどころかカサンドラ様を危険な目に合わせて怪我までさせてしまった。」
アトレゼでリュシオンが言っていた言葉を思い出した。
『ひとりでも守りきるとは言えない』
『自分の力を過信しないようにしています』
あれは、今へルマンが語った時の失敗を悔やんで、二度と同じ失敗なしないと誓った言葉だったのだ。
きっと、リュシオンはその時の悲劇をずっと忘れずに悔やみ、苦しんで来たんだ。