クールな公爵様のゆゆしき恋情 外伝 ~騎士団長の純愛婚~
「グレーテ様、どうしたのですか? そんな大きな溜息を吐いて」
「……何でもないわ」
相談しても、こればっかりはホリーにだって解決出来ない。
ホリーは怪訝な顔をしていたけれど、直ぐに見当をつけたようだ。
「リュシオン様が心配なんですね。帰りは馬を飛ばして、一日半でアンテス城に戻る予定だって話してましたものね。いくらなんでも無茶しすぎですよね」
「そうね……でも逆に考えると往路で三日もかかったのは、私が足を引っ張っていたからなのよね」
道中は何度も休憩したし、早いうちに宿に入って休んでいたし。
「それは仕方無いですよ。貴族の令嬢が、馬で街道を爆走するなんてあり得ませんからね。私だって無理ですよ」
「リュシオンは、帰ったら休む間も無く国境の砦に向かうらしいわ。本当は私の護衛なんてしている場合じゃなかったのよ」
「でも護衛はリュシオン様から申し出たそうじゃないですか」
「そうだけど、私が断れば良かったんだわ」
「ど、どうしたんですか? 出発前はリュシオン様が護衛だって喜んでいたじゃないですか」
ホリーが驚愕して言う。
「そうだけど……」
護衛を断れば、リュシオンはカサンドラと再会しなかった。
不安な思いをする事は無かった。
そんなことを考える自分にうんざりして、また溜息を吐きそうになった時、通りの先に見知った人の姿を見つけた。
「……何でもないわ」
相談しても、こればっかりはホリーにだって解決出来ない。
ホリーは怪訝な顔をしていたけれど、直ぐに見当をつけたようだ。
「リュシオン様が心配なんですね。帰りは馬を飛ばして、一日半でアンテス城に戻る予定だって話してましたものね。いくらなんでも無茶しすぎですよね」
「そうね……でも逆に考えると往路で三日もかかったのは、私が足を引っ張っていたからなのよね」
道中は何度も休憩したし、早いうちに宿に入って休んでいたし。
「それは仕方無いですよ。貴族の令嬢が、馬で街道を爆走するなんてあり得ませんからね。私だって無理ですよ」
「リュシオンは、帰ったら休む間も無く国境の砦に向かうらしいわ。本当は私の護衛なんてしている場合じゃなかったのよ」
「でも護衛はリュシオン様から申し出たそうじゃないですか」
「そうだけど、私が断れば良かったんだわ」
「ど、どうしたんですか? 出発前はリュシオン様が護衛だって喜んでいたじゃないですか」
ホリーが驚愕して言う。
「そうだけど……」
護衛を断れば、リュシオンはカサンドラと再会しなかった。
不安な思いをする事は無かった。
そんなことを考える自分にうんざりして、また溜息を吐きそうになった時、通りの先に見知った人の姿を見つけた。