捨てられた町
僕は大きく息を吸い込み、そして吐き出しながらそう返事をした。


ネックレスは僕の前に立ち、そしてゆっくりと言った。


「私の持ち主は真琴ちゃんです」


心の準備はできていたはずなのに、やっぱり僕の心臓は大きく飛び跳ねていた。


江口真琴。


また、僕のクラスメートの女子だった。


「真琴ちゃんが私を使う前には、真琴ちゃんのお母さんが私を使ってた」


「母から子へと受け継いだネックレスか」


僕がそう言うと、カエルがネックレスへと向き直った。
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