Distance
ボート乗り場までやって来ると、長蛇の列が出来ていた。ぎゅうぎゅうに並んでくねくね道を進むお客さんは、配られた透明の合羽を着ている。
「なほちゃん、どうするー?頑張って並ぶ?」
途方に暮れた声で村越さんが言ったとき。私はまた、あの視線を感じた。
誰かに、見られてる…?
怖くなって、周囲を見回すと。
「!」
息が止まるかと思った。
見間違いなんじゃないか、って。7年前の記憶と今見ている現実が、混同してるんじゃないかと、狼狽した。
「なほちゃん……聞いてる?」
村越さんが怪訝な声で言った。
けど、私は目を離せずにいる。
列が進んで、ちょうど寿士がこちらを向く。私たちの存在に気付いた ようで、僅かに目を見開いた。
一瞥してすぐに目を逸らした寿士とは対照的に、隣で寿士と腕を絡ませる例の肩出しスタイルの綺麗な女性は、こちらをじっと食い入るように、睨むように見た。
あんまり派手に見つめてくるもんだから、居心地が悪すぎて、私は焦って身を翻し、その場を離れた。
「ま、待ってよ、なほちゃん!?」
「なほちゃん、どうするー?頑張って並ぶ?」
途方に暮れた声で村越さんが言ったとき。私はまた、あの視線を感じた。
誰かに、見られてる…?
怖くなって、周囲を見回すと。
「!」
息が止まるかと思った。
見間違いなんじゃないか、って。7年前の記憶と今見ている現実が、混同してるんじゃないかと、狼狽した。
「なほちゃん……聞いてる?」
村越さんが怪訝な声で言った。
けど、私は目を離せずにいる。
列が進んで、ちょうど寿士がこちらを向く。私たちの存在に気付いた ようで、僅かに目を見開いた。
一瞥してすぐに目を逸らした寿士とは対照的に、隣で寿士と腕を絡ませる例の肩出しスタイルの綺麗な女性は、こちらをじっと食い入るように、睨むように見た。
あんまり派手に見つめてくるもんだから、居心地が悪すぎて、私は焦って身を翻し、その場を離れた。
「ま、待ってよ、なほちゃん!?」