Distance
「なんだよ、悪い虫除けくらい一本打って貰っといてもいいだろ?ついでなんだから」
舌打ちをして、まだぶつぶつ言ってる寿士に構わずに、私は苦笑いをしているスタッフさんにパイプ椅子から立ち上がり、頭を下げた。
寿士はちょうど、事件?のときレストランの前を歩いていて、騒ぎにすぐに気付いたらしい。
それで、タイミング良く駆け付けて、医務室にも一緒に来てくれた。
スタッフさんが出て行って、私たちは医務室に二人きりになった。
窓の外から、音楽が聴こえる。プロジェクションマッピングが始まったらしい。
「…あの、さっきボート乗り場で一緒だった、職場の人は?」
「ああ、帰った。」
寿士はあっけらかんと言った。
「いいの?送って行かなくて」
「いいもなにも。いい大人なんだから、一人で帰れるに決まってんだろ」
「…いや、そりゃそうだろうけど。暗くなったし、女性を夜道に一人で帰すのは…」
「それよりも、アイツに押し潰されてるなほの方が心配だったから。」
「…っ…」
こっちが拍子抜けするくらい、寿士はすんなりと何気なく言った。
音楽が聞こえる、窓の近くに立っていた寿士は、ふうっと息を吐いて弱ったように言った。
「状況がよく分かんなかったからほんとさっきは俺、心臓止まるかと思ったわ」
舌打ちをして、まだぶつぶつ言ってる寿士に構わずに、私は苦笑いをしているスタッフさんにパイプ椅子から立ち上がり、頭を下げた。
寿士はちょうど、事件?のときレストランの前を歩いていて、騒ぎにすぐに気付いたらしい。
それで、タイミング良く駆け付けて、医務室にも一緒に来てくれた。
スタッフさんが出て行って、私たちは医務室に二人きりになった。
窓の外から、音楽が聴こえる。プロジェクションマッピングが始まったらしい。
「…あの、さっきボート乗り場で一緒だった、職場の人は?」
「ああ、帰った。」
寿士はあっけらかんと言った。
「いいの?送って行かなくて」
「いいもなにも。いい大人なんだから、一人で帰れるに決まってんだろ」
「…いや、そりゃそうだろうけど。暗くなったし、女性を夜道に一人で帰すのは…」
「それよりも、アイツに押し潰されてるなほの方が心配だったから。」
「…っ…」
こっちが拍子抜けするくらい、寿士はすんなりと何気なく言った。
音楽が聞こえる、窓の近くに立っていた寿士は、ふうっと息を吐いて弱ったように言った。
「状況がよく分かんなかったからほんとさっきは俺、心臓止まるかと思ったわ」