スペードジャック♠
もしかすると、わたしの悪口かもしれない。
そんなことを考えるといつも怖かった。
わたしのなにか気に入らないところがあったなら、直す。それとも、支援クラスにいるわたしと関わること自体が嫌だったとしたらもう関わってこなくてもいい。
そんなことを思い始めたのは1年の8月頃のことだった。
それから2か月くらいが過ぎ去った10月。
10月はきれいな赤い色をしていた葉もすっかり枯れ落ちてしまってわたしの心も孤独を感じ始めたある日。
担任が告げた転校生が来るという知らせ。
それが昨日の出来事だった。
そして今日はついに、転校生の男の子(小瀬 新太くん)がわたしのクラスに来るという日。
校門を通り抜け、教室に向かう途中、お手洗いにより普段はつけたりなんかしないリップ(無色透明)を塗ってみる。
無色透明だからあまり変化はないが、心にスイッチが入るんだ。
教室の中に入ると、机が2つ並べられているのが見えて、転校生が来る事実をわたしに告げている。
机の高さが違うことから、わたしがどちらの席に座ればいいのかが一目散によくわかる。
わたしは自分の席に腰を下ろし、いつものようにクラスの優等生を演じるように小説を手に取る。
そんなことを考えるといつも怖かった。
わたしのなにか気に入らないところがあったなら、直す。それとも、支援クラスにいるわたしと関わること自体が嫌だったとしたらもう関わってこなくてもいい。
そんなことを思い始めたのは1年の8月頃のことだった。
それから2か月くらいが過ぎ去った10月。
10月はきれいな赤い色をしていた葉もすっかり枯れ落ちてしまってわたしの心も孤独を感じ始めたある日。
担任が告げた転校生が来るという知らせ。
それが昨日の出来事だった。
そして今日はついに、転校生の男の子(小瀬 新太くん)がわたしのクラスに来るという日。
校門を通り抜け、教室に向かう途中、お手洗いにより普段はつけたりなんかしないリップ(無色透明)を塗ってみる。
無色透明だからあまり変化はないが、心にスイッチが入るんだ。
教室の中に入ると、机が2つ並べられているのが見えて、転校生が来る事実をわたしに告げている。
机の高さが違うことから、わたしがどちらの席に座ればいいのかが一目散によくわかる。
わたしは自分の席に腰を下ろし、いつものようにクラスの優等生を演じるように小説を手に取る。