マリッジブルーの恋人たち

ー相手を信じぬくことー玲奈side

 電話を充電することも出来ず、昴からの着信を知らないずに出勤してくると、会社の前で昴が待ち伏せしていた。

 心配して会社のギリギリまで玲二は車を横付けし、下ろしてくれたのだが、すごく不機嫌な顔をして、声をかけてきた昴に対して、車から出てきて昴に掴みかかったのだ。

 咄嗟のことに玲奈も、昴も驚いたが、玲奈は、仲裁に入ることしか出来なかった。

「第一声がそれかよ!!もっと話すべきことがあるだろうが!!」

「玲二には関係ないだろ!」

「ふざけんな!!玲奈は、電話に出ないんじゃなくて、出れなかったんだよ!」

 そこまで玲二が話すと、それまで玲二に注がれていた昴の視線がこっちに向けられた。

「えっ……!」

「ちゃんと話したいんだ。だから、ちゃんと昴も話して。ちゃんと受け止めるから。」

 私は、病院のベットの上でどうするべきかずっと考えていた。

 何があったのかちゃんと聞こう。そして、受け止めよう。

 それがどんなことであろうと、けっして避けては通れない道だから。

 でも、正直"浮気した"と言われたらどうしよう、許せるだろか、と言う気持ちもある。

 だけど、私には背中を押してくれる強い味方が、お腹の中に二人もいるのだからと、決意を固めたのだ。
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