あの夏の続きを、今


吹奏楽祭が終わってから、吹奏楽部は、8月中旬の吹奏楽コンクールに向けての練習が本格化してくる。


3年生にとってはこれが最後の本番で、コンクールが終わればそのまま引退になる。


だから、3年生の気合いの入り具合は、1、2年生とは比べ物にならない。



私たちの県では、コンクールにはA部門、B部門、小編成部門がある。


A部門では、課題曲と自由曲の2曲を演奏し、地区予選、県大会、中国大会、そして全国大会へと勝ち進んでいく部門。


小編成部門は、自由曲だけの演奏で、こちらはいきなり県大会から始まり、中国大会までは進めるが、全国大会はない。


そして、私たちが出るのはB部門。


これは、自由曲だけの演奏で、県大会1回だけの本番。上の大会へは進めない。


もともとA部門の人数制限に入れない2軍のための部門らしいから、それほどレベルは高くない。


吹奏楽コンクールでは普通、金賞、銀賞、銅賞のどれかが与えられるけど、B部門ではそれが最優秀賞、優秀賞、優良賞になる。


目指すはもちろん、最優秀賞。
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