必然的な運命
___山崎さんが亡くなる1ヶ月程前。
「……っ、正気ですか?」
上司の山崎さんを実家の病院に連れて行った。
検査結果が出て病状の説明を受けたばかりなのに、この人はあっけらかんとしている。
「うん。そうだよ〜 」
まるで何事もなかったかのように、職場に戻ろうとしている。
「ちょっと待って下さい!山崎さん 何で手術しないんですか?」
「……ねぇ 須田くん。ちょっとドライブでもしようか?」
ね?と微笑み、そのまま病院を出て車に乗り込んで彼の運転で発進させた。