ぶっ飛びプリンセス
そして、退屈な馬車移動もそろそろ終わる
馬車はエムロードに入ったのだ
初めて来たエムロード
一体どんな所なんだろう?
窓のカーテンの隙間から少しだけ覗く
すると見えたのは綺麗な景色だった
ガルデニアも緑がいっぱいだけど…
エムロードも凄かった
たくさんの花や草
立派な木もいっぱい
それら全て緑豊かでとても健康的
きっと、栄養たっぷりの大地と綺麗な水が溢れているんだわ
そんな大地で育った野菜は格別に違いない
「ルナ様、もうすぐ城です。身なりを整えましょう」
アーロの言葉に体がビクリと反応する
もうすぐ、私の新しい生活が始まるんだ
「アーロ…ちょっと怖くなってきた」
体がプルプル震える
それを見たアーロが私の肩をギュッと掴む
「大丈夫です。ルナ様なら…大丈夫です。王女らしく…でも、ルナ様らしくでいいんです。アーロはルナ様なら出来ると信じていますよ」
アーロの真っ直ぐ温かい瞳を見る
すると、震えも止まっていく
「アーロ…ありがとう」
「勿体無いお言葉でございます…」
そして、馬車は遂にエムロードの城へと入った