御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
あの社長が?


「いえ、私は……」


私はただの雑用で、本当は一木さんの秘書でもない。
そんな立場の私が行っても、なんの役にも立たない。


「社長、蓮川さんのこと気に入ってるんだよ。俺を助けると思って。お願い」


彼は顔の前で手を合わせる。
そんなこと言ったって……正直、あの社長とは二度と会いたくない。


「夏目」


私が困っていると、電話が終わった一木さんがやってきた。


「俺の部下になんの用だ」

「蓮川さんにダイオーの接待に同行してもらいたくて、お願いに」

「接待なら俺が行く」

「いえ、社長が蓮川さんをご希望で……」


夏目さんが伝えると、一木さんの眉が吊り上がった。


「蓮川はコンパニオンじゃない」

「それはわかってますけど……」

「蓮川の力で顔をつなぐな。無能な営業だ」


一木さんが放った言葉に、周りの皆が凍り付く。
そんなにはっきりと……。
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