御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
「コピー、コピー」


自分の気持ちを切り替えるためにわざと口に出しながら、再びコピーの作業に入った。


コピーした書類のファイリングが終わった頃、前場が終了した。

席を立ちトイレに行こうとすると、営業の夏目さんと廊下ですれ違った。
彼と会ったのは久しぶりだった。


「蓮川さん、お疲れ」

「お疲れさまです」

「あっ、ちょっと待って」


頭を下げ通り過ぎようとしたのに、止められてしまう。


「この間はごめん。もうあんなこと言わないから、日曜にデートしない?」

「いえ……」


突然の誘いに驚き断りを入れようとすると、彼は内ポケットから名刺を出してなにかを書き始める。


「これ、俺の連絡先。駅前に十一時ね。どこに行きたいか考えておいて。じゃあ」

「えっ、ちょっと……」


夏目さんは強引に私に名刺を持たせ、行ってしまった。

デートって、もう決定? 
断る隙すら与えてくれなかった……。

困惑しながらも、はっきり断るいいチャンスかもしれないとも思い始めていた。
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