御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
「またあなた?」

「コピーですか? 今すぐ変わります」


この前のこともある。
私はすぐに停止ボタンを押して、譲った。


彼女は一枚だけコピーをセットして、再び口を開く。


「ねぇ、蓮川さんって、淳也を狙ってるの?」


その声に凍り付く。


「無駄よ。あの人、あなたみたいな子の手に負えないわ」


それ、どういう意味?


「私は、なにも……」

「そう。それならいいけど。知ってると思うけど、淳也は近い将来この会社を背負う人なの。前社長の奥さまは優秀なトレーダーだったの。だから、彼の仕事を理解できる優秀な女性をって期待されてるみたいね」


彼女はコピーした書類を手にして、勝ち誇ったような顔をしたまま出ていった。

前社長の奥さまということは、一木さんのお母さまということだ。
桑田さんはつまり……『私には可能性があるけど、あなたにないわ』と言いたかったのだろう。


「はー」


一生懸命彼女のことは考えまいとしているのに、あっちから仕掛けられると辛い。
でも、どうすることもできない。
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