御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
「難しそうなお仕事ですね」

「難しいというか……自分の経験と勘と、しかるべき情報収集が頼り。一歩間違えば大損害を与えかねないから、緊張するけど、やりがいはある」


彼の目が輝いている。

あのあたりのフロアの人たちは、平均年収四千万とも聞いたことがあるけれど、それくらいリスクのある大きな仕事をしているのだろう。

私には無縁な場所だ。


「蓮川さんは、ずっとプレジール? どうしてあんなチケットの取り方知ってたの?」


たしかに、普通の人はあまり知らないかも。


「私、以前トーリツツーリストにいたんです」

「えっ、トーリツって、倒産したあの?」


株式を扱っているだけあって、すぐにピンときたらしい。


「はい。倒産する前日まで知らずに働いてました」

「本当か? 実はあの株式、危ないと感じて、持っていた顧客に売却を勧めたら、そのあとすぐに倒産したんだ」


えっ……まさか、外部の人が会社の危機を知っていたなんて。

私が驚いていると彼は続ける。
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