御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
「待って。彼に会いたくないの」

「どうして? 王子さま、真っ青な顔して探してたよ。ねぇ英莉。あの人、会社の上司なだけじゃないでしょ?」


あゆみには、なんとなく言いそびれてしまい、彼の部屋を貸してもらっていることも言ってない。
私が黙ってしまうと、あゆみは眉根を寄せて私を見つめる。


「ね。休憩もらってくるから、ここで待ってて」


どうやら淳也さんを追いかけることをあきらめたあゆみは、私を残していったん戻っていった。


「はい、英莉はカフェモカ」


戻ってきた彼女の手には、テイクアウト用のカフェモカと、カフェオレ。


「ありがと」


私たちはそれを持って、La mer TOKYOの裏手にある公園に向かった。


「英莉、なにがあったの?」

「黙っててごめん。私、プレジールを辞めた頃、実は一文無しだったの。それで彼が自分の部屋を貸してくれて——」


私は最初から少しずつ正直に話した。


「そうだったんだ……。バカだね。少しくらい貸せたのに」

「ありがと、あゆみ」
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