御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
「でも、王子さま、素敵な人なんだね。英莉の話を聞いているとそう思うよ」


私は大きくうなずいた。

仕事ができて、優しくて……。
仕事以外はなにをしていいかわからないなんて、ちょっと不器用なところもあるけれど、とっても素敵な人だ。


「で、どうして家を出たの?」


あゆみは私の顔を覗き込む。


「私、彼と付き合うことになって……」

「そうなんだ。よかったじゃない。でも、それならなおさらどうしてでしょ?」

「うん……」


彼の嘘がショックで、すぐに言葉が出てこない。


「英莉?」

「私じゃ無理だったんだよ。彼にはもっとふさわしい人がいるんだよ」


それから淳也さんの嘘のことや、桑田さんのことをあゆみに話した。


「彼女は優秀な人で、いつか社長のイスに座る淳也さんには必要な人だと思う」

「それは仕事で、でしょう? 抱き合っていたって……なにか訳があるかもしれないよ。王子さまの気持ち、確認してないんでしょ?」
< 253 / 344 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop