御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
取引は基本、金融商品をいくつも組み合わせたポートフォリオに基づき運用しているので、多少の損害が出ても慌てることはない。
リスク回避の手段もあらかじめ用意してあるからだ。

でも、思わぬ大損害が出たときのとっさの判断は淳也さんにかかっている。
彼の鶴の一声で、皆が動き出すからだ。

そんな緊張する場面でも、彼は終始毅然とした態度で皆を引っ張った。
そうでなければ動揺が広がり、成功なんてありえなかったような気もする。


でも、彼はその責任をひとりで背負っていたのだと気づき、頭が下がる思いだった。


「かっこよかったな……」


常に冷静で、顔色ひとつ変えることなく、株式運用部を引っ張っていた彼は、すごくかっこよかった。
コツコツと努力を重ねていた彼だからこそできる技だった。


あぁっ、ダメだ。
少し気を抜くと淳也さんのことで頭がいっぱいになってしまう。

求人誌を片手にしながら、結局彼のことばかり考えていた。
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