御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
そしてドクターの「成功ですよ」という声に泣き崩れた桑田さんは、まだ眠っている正幸さんをとても優しい目で見つめていた。
それは仕事のときとは違う、恋する女の目だった。


「桑田、明日も休みだぞ」

「でも……」

「上司命令だ。その代わり、復帰したらこき使ってやる。それじゃあ、なにかあったら連絡しろ」


淳也さんの上司命令には、たっぷりの優しさがこもっていた。


病院を出ると、空には無数の星が瞬いている。


「成功してよかった……」


思わず漏らすと彼が私の腰を抱く。


「男は、大切なものを手に入れたいと思ったら、どんなことでもできるんだ」


淳也さんは、夜空を見上げつぶやく。


「えっ?」

「正幸、絶対に這い上がってくる。桑田を置いて死ぬわけがない」

「そう、ですね」


オペか成功しても、すぐに社会復帰とはいかないかもしれない。
だけど、愛する桑田さんの支えがあれば、正幸さんは必ず復帰する。
そんな気がした。
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