御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
「そんなことしていいんですか? 社長の、くせに」

「社長だから、いいんだ」


おかしそうに笑う彼は、私の左手をギュッと握り、もう一度口を開く。


「英莉。幸せに、なるぞ」

「はい」


彼と出会ったこの場所で、まさか永遠を誓うとは思ってもいなかった。

一度はあきらめると決めたのに、忘れられなかった彼とは、これからも一生離れられない。
だって、彼のことが、大好き、だから。


「英莉。ニヤニヤしてどうした?」

「だって、淳也さんの奥さんになれるなんて……」


彼の車に乗り、La mer TOKYOを出たところで言うと、「まったく」となんだか不機嫌顔。


「ど、うかしました?」

「お前、レッスンもしてないのに、男の煽り方がうまくなってるぞ」

「はっ?」

「今日は朝まで寝かさない」


う、嘘……。

ハンドルを操りながらニヤリと笑う彼は、さらにアクセルを踏み込んだ。



【END】
< 331 / 344 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop