それでも前を向く。
「...やば、ドキドキしてきた」
跳ね上がる心拍を抑えようとふー、と深く長生きを。
乱れた心拍を知らせるアラームは日頃うるさく感じるものも、今は全く気にならない。
逆にこのアラームも許せるくらいに心が広くなっていた。
「...早く来ないかなあ」
窓へと身を乗り出し、家の近くを見てみるけど誰も歩いてはいない。
それはそうだろう。季節は初夏、とはいえども最近は真夏日。
こんな日に歩きたがる人なんてそうそういない。