強引社長といきなり政略結婚!?
「……ねぇ、浩輔くん。私にはこんなに強引なことができるのに、どうして大切な人のことはこうして守らなかったの?」
浩輔くんから笑みが消える。ゆっくりと私へ向けた顔は、氷のように冷たい表情だった。
「……汐里になにがわかる?」
「わからないよ。大好きな人を守らなかった浩輔くんのことは全然わからない」
浩輔くんの眉がピクリと動いた。
お互いに想い合っていたのなら、彼女の政略結婚を止めればよかったのに。それができたのは、きっと浩輔くんだけ。藤沢ゴルフ倶楽部を買収しようとするくらいなのだ。止められないはずがない。
「簡単にいく話じゃないことは、汐里だって身をもって知ってるだろ?」
ギクリとした。返り討ちにあった気分だった。
私の状況は、今まさにそうだ。
「本音では、もうダメかもしれないって諦めかけているんじゃないか?」
さらに畳みかけられ、言葉を失う。
心を見透かされ、とっさに目を逸らした。