強引社長といきなり政略結婚!?
「もう! 浩輔くん!」
私が声を荒げたその時、浩輔くんは通話を切ってしまった。
そのままスマホをドアポケットに入れ、すまし顔を向ける。
「ひどいよ、浩輔くん」
眉を吊り上げ抗議した。
それなのに彼ときたら、まったくこたえる様子がない。
「このまま帰さないってわけじゃないんだから、そんなに怒らなくてもいいじゃないか。ちゃんと送り届けるって言ってるんだからさ」
「それなら、どうして変な言い方したの? どこにいるか教えられるわけがないとか」
一成さんをまるで挑発するように。
「だって、どこにいるんだってしつこいから」
ニコニコと悪びれもせずに言う。
おじい様のことがあって大変な時だというのに。これ以上、私のことで一成さんを煩わせたくなかったのに。