強引社長といきなり政略結婚!?
でも、そうされて引っ込む私ではない。
首を伸ばしてモニターを覗くと、そこには浩輔くんの顔が映っていた。
「汐里様が寝込んでいる間にも、こうして何度もお見えになっていたのです」
「……そうだったの?」
全然知らなかった。
「とにかく帰っていただきますので、汐里様はお部屋へお戻りくださいませ」
多恵さんはそう言うと、玄関の物置からほうきを取り出して逆さに持った。臨戦態勢はばっちりだ。
「待って、多恵さん。私が応対する」
「……ですが」
「大丈夫。この前のことを謝りたいのかもしれない」
自宅まで来て、また私を連れ出そうとは思わないだろう。
「……では、私もおそばに」
多恵さんはそう言って一歩下がると、私に寄り添うようにしてドアを開けた。