強引社長といきなり政略結婚!?
なんでも自分で決めて突き進むタイプと思いきや、そうでもないみたいだ。
「私が日下部さんに恨まれるじゃないですか」
最後に向けられた目を思い出すだけで恐ろしい。
「俺に愛されれば、それで十分だろ」
「な、なんですかそれ」
よくそんな恥ずかしい言葉をサラッと言えるものだ。
きっと、今までいろんな女性に言ってきたからこそ、すんなりと出てくるのだろう。
真偽はわからないとはいえ、顔が熱くなる。
「なにって、そのまんまの意味だけど」
「心がないですよ、心が。口先だけの言葉で私をからかうのはやめてください」
「からかっているつもりはないぞ」
朝比奈さんの横顔に笑みが滲む。
だいたい、知り合ってすぐに“愛してる”なんて、どう考えたっておかしい。心がこもっていないと私が感じるのも無理はないじゃないか。そうだとわかっていて、ドキドキした自分にも腹が立つ。