狼社長の溺愛から逃げられません!
「社長……」
私の鎖骨の上を、社長の大きな手がなでる。そのまま服の中に指先がもぐり、びくびくと飛び跳ねる肩の上をなぞられた。
「ふ、あっ……」
肩の骨の形をなぞった指が、ゆっくりと下へ移動していく。それだけで口から甘えた吐息がもれた。
向かい合うように膝の上に抱き上げられ社長のことを見下ろすと、唇を塞がれた。
下からついばむように繰り返しキスをされて、背筋が甘く粟立つ。
信じられない。社長と自分の部屋でこんなキスをしているなんて。
「……しゃちょう」
お願いだから帰らないでください。私と一緒にいてください。
私がそう言いかけたとき、社長のポケットの中に入っていたスマホが震えだした。
私が驚いてビクッと跳び上がると、社長は肩を抱いていた腕を緩める。
そして取り出したスマホに表示された名前を見て、ため息を付いた。
「あー、悪い。邪魔が入った」
そう言って、スマホをしまう。
きっと約束をしていた相手からかな。もう帰っちゃうのかな。