狼社長の溺愛から逃げられません!
 

「不満か?」
「ふ、不満なんてありません……!」

ホテルのレストランでの豪華な食事に、スイートルームなんて。こんなの想像もしたことない、夢みたいな展開だ。

動揺しながらも好奇心がまさり、部屋のあちこちを見回す。

ふかふかのソファーに大理石のテーブル。
夜景を楽しめるようにと控えめの照明は落ち着いた暖色系で、部屋をほどよく照らしていた。

ホテルのスタッフが運んでくれたんだろう。ソファー脇のテーブルには私の荷物がきちんと置かれていた。

壁に設置された大きなテレビに、ダイニングテーブルに飾られた綺麗な花。

奥にある扉の先も見てみたくてうずうずしていると、社長が笑いをこらえながら「好きに見てこい」と言ってくれた。

「はいっ!」

顔を輝かせて扉を開くと、キングサイズのベッドが置かれたベッドルームに、落ち着いたインテリアの書斎。
そして最後の扉を開くと、広いドレッシングルームが目に入って思わず小さく跳び上がる。

美しく磨き上げられた大きな鏡と洗面台。綺麗に並べられた有名ブランドのアメニティ。そしてその奥のガラスの扉の向こうにあるバスルームにため息が出た。

 
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