狼社長の溺愛から逃げられません!
 
こんなふうに社長と密着してるなんて、ものすごく緊張してしまう。

腰に回った腕の感触や、触れる肩の感触にドキドキしながらちらりと社長の顔を見上げると、社長は私の住むマンションの入り口の方を見ていた。

私は肩が触れるだけでこんなにドキドキしてしまうのに、平然とした社長の表情に少し傷つく。
こうやって、女の人の腰を抱いたりエスコートすることなんて、慣れてるんだろうな。

しょんぼりしていると、マンションの前で人影が動くのが見えた。

誰かが待ち合わせでもしてるのかな、なんて深く考えずに歩いていると急に社長が足を止めた。

どうしたんだろう。
そう思ってふりかえると、私の腰に回した腕に力を入れて抱き寄せられた。

驚いて顔を上げたときには、もう唇が重なっていた。

「んっ……!」

抱いた腕に力がこめられ、唇を食まれる。

驚いてもがくと、『黙ってろ』とでも言うようにもっときつく抱きしめられた。

突然のキスに、混乱する。
マンションの目の前のこんな場所で、誰が見てるかもわからないのに……。

 
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